第2回 年次総会を開催いたしました

日本FA代理店協会が第2回年次総会開催 「顧客本位の業務運営」の具体的な活動報告

一般社団法人日本FA代理店協会(JFAAA)は、2026年7月23日、衆議院第二議員会館にて、会員ならびに同業各社、片山さつき財務大臣・金融担当大臣(当協会顧問)などを招き総勢120名超が参加する総会を開催し、「顧客本位の業務運営」の実現に向けた具体的な取り組み状況についての報告を行った。当協会では、代理店への監督、指導が強化される中、顧客本位で活動するFA(ファイナンシャル・アドバイザー)や小規模代理店の立場を行政にしっかりと伝える活動を行っております。

司会 荒尾正久理事

顧客の人生に寄り添い、長期にわたって伴走し続ける存在へ

開会に先立ち、当協会の顧問を務めていただいている片山さつき財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融担当)より、ご挨拶を賜りました。

ご挨拶では、現在の日本を取り巻く国際情勢についてお話しいただくとともに、社会や経済環境が大きく変化する中、顧客本位の姿勢で活動する金融アドバイザーが、これまで以上に重要な役割を担う時代を迎えているとのお言葉をいただきました。

続いて、新谷庄司理事長より、理事長挨拶が行われました。

新谷理事長は、当協会の設立趣旨として、「私たち自身の金融リテラシーを高めること」、そして「保険代理店や独立系IFAの立場を社会や行政に届けるためのロビー活動を行うこと」という、二つの大きな目的について改めて説明しました。

近年、保険代理店や金融アドバイザーを取り巻く環境は、一層厳しさを増しています。しかし、こうした逆風をむしろ成長の機会と捉え、自らの知識と専門性をさらに高めていくことの重要性を強調しました。

そして、顧客の人生に寄り添い、長期にわたって伴走し続ける存在となるだけでなく、その顧客の次の世代、さらにはその先の世代まで支えられる金融アドバイザーを目指さなければならないと語りました。

そのためには、保険やIFA領域にとどまらず、企業型確定拠出年金(DC)、不動産、オルタナティブ投資をはじめとする幅広い金融商品や制度について学ぶ必要があります。JFAAAは、会員の皆様が分野の垣根を越えて学び、顧客に対してより質の高い提案を行えるよう、その学びと成長を支援していく組織であるとの考えが示されました。

さらに、現場で活動する保険代理店や独立系IFAの声を政策や制度に反映させるためには、継続的なロビー活動が不可欠であるとし、各委員会における活動の成果を、業界全体の環境改善や社会への啓発につなげていく方針についても説明しました。

最後に、新たに理事へ就任した阪本浩明理事が紹介され、今後、さらに充実した体制のもとで協会活動を推進していく決意が述べられました。

片山さつき財務大臣・顧問

新谷庄司理事長

「始める」だけでなく、長期にわたって「続ける」ための仕組みや支援が重要

続いて、フィデリティ投信株式会社 執行役員 投信営業本部長の堀 智文様より、「資産運用立国の実現に向けて―米国の先行事例と日本市場への示唆―」と題した特別講演をいただきました。

堀様からは、日本の家計金融資産の多くが依然として現金・預金に偏っている現状を踏まえ、国民の資産形成を促進するためには、投資を「始める」だけでなく、長期にわたって「続ける」ための仕組みや支援が重要であるとのお話がありました。

また、米国における退職金・資産形成市場の発展や、IRA、DC制度、ターゲット・デート・ファンドなどの普及事例をご紹介いただき、投資家の非合理的な判断を防ぎながら、長期・継続的な資産形成を支える制度設計の重要性について解説いただきました。

さらに、商品を一方的に提案する「プロダクトプッシュ」から、顧客一人ひとりの人生の目的や将来像を起点とする「ゴールベース・アプローチ」への転換、デジタルと対面を組み合わせたサービスの提供、若年層や女性を含む幅広い顧客が安心して相談できる環境づくりなど、米国の先進的な取り組みが紹介されました。

こうした米国の事例を通じて、日本においても、金融商品を提供するだけではなく、顧客の人生に寄り添い、適切な行動を支えながら長期的な資産形成に伴走する金融アドバイザーの役割が、今後ますます重要になるとの示唆をいただきました。

フィデリティ投信株式会社
執行役員投信営業本部長 堀智文様

各委員会の活動報告および今後の取り組み

委員会からの活動報告では、4つの委員会から下記の報告を行いました。

  • 生命保険委員会(委員長 木下健治理事)からは、現在検討を進めているJFAAA独自の認定制度について、中小保険代理店の体制整備や業務品質を客観的に確認・評価するため、認定の基準となる「50項目チェックシート」の策定を進めており、このたび、その評価項目と確認すべき証跡例を具体化する段階まで作業が進んだことが報告されました。
    そのうえで、今後は、策定した評価項目を実際の認定制度として機能させるため、対象となる代理店への導入方法、評価に必要な資料や証跡の確認方法、認定後の継続的な運用・更新の仕組みなど、具体的な制度設計について検討を進めていく方針が示されました。単に評価基準を設けるだけでなく、中小代理店が継続的に業務品質の向上へ取り組める、実効性のある認定制度の構築を目指していくとの説明がありました。
     
  • IFA委員会(委員 工藤敦史様)からは、IFA事業者登録に関しては、財務局へのヒアリングや証券会社を通じた実情把握を進めた結果、現段階では当局への提言を急ぐのではなく、まずは各事業者が実務経験を重ね、良質な預かり資産を着実に積み上げていくことが重要であるとの認識が示されました。
    また、2026年6月にJ-FLECと意見交換を行い、今回の意見交換を通じて、J-FLECとJFAAAの双方が、現場の課題や参加者の声を継続的に共有していく必要性を確認し、今後も定期的に情報共有および意見交換の機会を設けていく方向で認識が一致したことが報告されました。
     
  • DC委員会(委員 奥山剛史様)からは、協会員でもあり、企業型確定拠出年金制度(DC)の導入を支援している株式会社アーリークロス様、株式会社さんびゃくしゃ様、プルーデント・ジャパン・ファイナンシャル・サービス株式会社様による勉強会を重ねるとともに、各委員が実践を通じて得た事例を共有し、改善につなげる取り組みを進めてきたことが報告されました。
    また、企業型DCは、大企業ではおおむね8割の企業ですでに導入されている一方、中小企業における導入率は、いまだ約2%にとどまっており、今後は、中小企業において企業型DCの導入が加速度的に進んでいくことが予想され、その制度やメリットを中小企業の経営者へ適切に伝え、導入から運用、従業員への金融教育までを支援できる人材の重要性が一層高まっていくとの見通しが示されました。
    そのうえで、今後の金融アドバイザーには、保険商品の提案だけにとどまらず、企業型DC、IFA、保険という複数の分野を横断して取り扱い、法人と個人の双方の課題に対応できる総合的な提案力が求められるとの話がありました。
     
  • 組織委員会(委員長 阪本浩明理事)からは、当協会には高い志と専門性を持った素晴らしい会員が集い、各委員会をはじめ、意義ある活動が数多く行われていることから、この価値をより多くの方に知っていただき、協会のさらなる組織拡充に向けて尽力していきたいとの決意が述べられました。
    そのうえで、JFAAAをより多くの方にとって有意義で、より良い組織へと発展させていくため、組織委員会としても力を尽くしていくので、会員の皆様にも協会の趣旨に賛同いただける方へのお声掛けやご紹介に、ぜひご協力いただきたいとの話がありました。

生命保険委員会
委員長 木下健治理事

IFA委員会
委員 工藤敦史様

DC委員会
委員 奥山剛史様

組織委員会
委員長 阪本浩明理事

第1期の活動成果報告 順調な組織拡大

続いて、柴田恭明事務局長より、第1期の決算内容および会員数の推移について報告が行われました。

JFAAAの設立にあたっては、協会設立以前から開催されていた伊月理事の勉強会に参加していた多くの方々が、そのまま協会の活動に賛同し、立ち上げ当初から会員として参画してくださったことが、順調なスタートにつながったとの説明がありました。

その結果、第1期は約170名の会員を擁する組織として終えることができ、設立初年度から安定した運営基盤を築くことができたことが報告されました。

さらに、第2期に入ってからも会員数は着実に増加し、2026年7月時点では約580名に達しており、協会の理念や活動への賛同が広がる中、順調に組織拡大が進んでいることが示されました。

柴田恭明事務局長

生保系金融アドバイザーに空前絶後ともいえる追い風の時代

最後に、伊月理事より閉会の挨拶が行われました。

伊月理事は、政府が2040年までに、家計金融資産に占める株式、投資信託、債券の比率を40%まで引き上げる新たな目標を検討していることを紹介し、現在は、国を挙げて「貯蓄から投資へ」の流れを一層強く推進しようとしており、金融アドバイザーにとっては、まさに空前絶後ともいえる追い風の時代に入っているとの認識が示されました。

一方で、AIの普及によって投資に関する情報や分析を容易に得られるようになったとしても、アドバイザーの役割が失われるわけではないとの話がありました。今年5月に実施したアメリカ研修でフィデリティボストン本社を訪問した際にも、投資家の多くは、AIを判断材料の一つとして参考にはするものの、最終的には信頼できるアドバイザーの意見を基に意思決定したいと考えているとの説明を受けたことが紹介されました。

そのうえで、これからの時代に求められるのは、単に金融商品を提案するだけの存在ではなく、顧客の人生や家族の状況を理解し、長期にわたって寄り添い続けられる金融アドバイザーであると述べました。

特に、顧客やその家族と長く関係を築いてきた生保系金融アドバイザーには、その強みを生かしながら、資産形成や企業型DC、相続などにも対応し、顧客の人生全体に伴走していく役割が、これまで以上に強く求められる時代になるとの言葉をもって、総会は締めくくられました。

伊月貴博理事

片山さつき顧問と参加者の皆様との記念写真
(千代田区 衆議院第二議員会館にて)

目次